正直に言います。最初は「やっぱりAIって使えないな」と思っていました。
試したのは、月のおたより。毎月頭を悩ませる、あの文章です。「今月の子どもたちの様子」を書くやつ。時間がなくて、AIに頼んでみることにしました。
私が打ち込んだのは、こんな一文でした。
「6月のおたよりを書いて」
返ってきたのは、きれいな文章でした。でも、どこかの保育園の話みたいで、うちのクラスの子たちが一人も見えなかった。「梅雨の時期、子どもたちはお部屋でも元気いっぱい……」みたいな、ふわっとした定型文。
そのとき私が思ったのは「やっぱりAIって保育向きじゃない」でした。でも今思えば、あれは私のせいでした。
✦AIはエスパーじゃなかった
「6月のおたよりを書いて」——これは、ほぼ何も伝えていなかったんです。クラスの年齢は? 今月何があった? 子どもたちにどんな様子があった? そういう情報がゼロなのに、「うちのクラスらしい文章」が出てくるはずがない。
私は無意識に「頭の中にある情報を読んでくれる」と期待していたんだと思います。でも、AIは私の脳につながっていない。渡した言葉しか、材料にできない。当たり前のことなのに、最初はそれがわかっていませんでした。
✦聞き方を変えてみたら
もう一度、試してみることにしました。今度はちゃんと材料を渡して。
「3歳児クラスのおたよりの書き出しを考えて。今月は梅雨に入って、室内で過ごす日が増えた。新聞紙遊びをしたら予想以上に盛り上がって、子どもたちが夢中になって破いていた。書き出しは2〜3行で、やわらかい雰囲気で」
今度は違いました。「雨の音を聞きながら、新聞紙をびりびりと破く音が保育室に広がった6月でした」——みたいな、うちのクラスっぽい書き出しが出てきたんです。
同じAI、同じ私。変わったのは「渡した情報の量」だけでした。
✦失敗から気づいた、3つのこと
聞き方のポイントは、今の私の場合こんな感じです。
- クラスの情報を入れる——年齢、今月あったこと、子どもたちの様子。材料を渡さないと、どこの保育園にも当てはまらない文章になる。
- 分量と雰囲気を伝える——「2〜3行で」「やわらかい感じで」「です・ます調で」など、イメージを言葉にするだけでぐっと近くなる。
- 個人情報は入れない——材料を増やすときも、子どもの名前や家庭のことはそのままでは入れない。これだけは変わらないルール。
うまくいかなかった日の「使えない」は、AIへの不満じゃなくて、私の伝え方の問題でした。今ならそう思えます。
もしあなたも一度試してしっくりこなかったなら、聞き方を変えてみることだけ、試してみてください。最初から上手な人なんていない。私もそうでした。
最後まで読んでくれてありがとうございます。「私もこれならできるかも」が1つでもあれば、うれしいです。